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2008年 12月 21日
昔、おばあさんから聞いた古いペルシャのはなし。 壁穴から部屋の様子をうかがっていた1匹のねずみは、この家の主人の帰りを待ちわびていた。 しばらくして、荷物を抱えた男が戻ってくると、それを見ていたねずみは、 「今日の荷物は、いつもにまして、大きいぞ。今晩は大ごちそうにありつける。」 と、心踊らせた。しかし、ねずみの期待とは裏腹に、男は荷物の中から、何やら取り出し、隣にいた妻にこう言った。 「今夜こそ、あのいまいましいねずみをこれで取っ捕まえてやる!」 それを聞いたねずみは血相を変えて、庭のにわとりに訴えた。 「にわとりさん!男がねずみ取りを買ってきた。どうか助けて下さいよ。」 するとニワトリは「ねずみ取りは私には関係ないよ。」 そう言って、ねずみから顔をそむけた。次にねずみは羊の所へ行きお願いした。 「羊さん。どうか、私を助けて下さい。」すると羊もにわとりと同じように顔をそむけた。 最後にねずみは牛に助けを求めたが、牛は「ねずみ取りに、牛がかかった話しは聞いた事がないよ。」と、答えた。 その晩、物音を聞いた男の妻は蝋燭の灯りをたよりに、ねずみ取りに近寄るやいなや「痛い!」と叫びその場にうずくまってしまった。女の足を噛んだのは、なんと、ねずみ取りにかかった毒蛇だった。 騒ぎを聞きつけやって来た隣人が、こう言った。 「毒蛇に噛まれたら、鶏のスープが効くらしい。」 さっそく、庭のにわとりで鶏のスープが作られ女はそれを飲んでみたが、いっこうによくなる気配はない。話しは村人から村人に伝わり、次々に訪れる見舞い客に、羊料理が振る舞われた。結局女は亡くなってしまったので、となり村からも大勢の人々が弔いにやってきた。そこでついには牛までも料理されてしまった。 と、いうおはなし。
by Cafe-persia
| 2008-12-21 13:10
| ペルシャの詩 他
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